『フィンランド陶芸、マリメッコ・スピリッツ』レポート。初日観覧して思ったこと
赤と白の辰野式建築が美しい中央公会堂のはす向かいにある
大阪市立東洋陶磁美術館で7/13~10/14開催の特別展
と、同時開催(こちらがお目当て!!!)
へ、初日参戦してまいりました!
本展では全室写真撮影OKということでしたが、最近はそういうの増えてきましたね。
さすがに絵画といった展示会ではNGがほとんどですが、立体作品の近代アートや絵本など、写真撮影により作品の権利が侵害され得ないようなものについてはOKというところでしょうか。
ちなみに、当館に問い合わせたところ、個人利用であればSNS掲載可とのことでした!
やったね!!
個人的には、写真撮りながらじっくり作品を同時進行で見ることは難しい。
例えるなら、
花火見ながら写真撮ってたら結局全然本物を楽しめなかったし、あとで写真を見返してもしょーもない映りのばっかり・・・
こんなことならしっかり現物を目に焼き付けておくべきだった・・・!!
的な。
と言いつつも、お気に入りの作品はちゃっかりスマホに納めましたとも。
ええ。
なかでも、序盤に展示されていたアラビア製陶所のミハエル・シルキン作の森の動物シリーズがとってもかわいかったです。
最低限の装飾と、簡略化された造作のラインで動物持ち前の温かさや表情を表現していて、釉薬の使い方ひとつでこんなにも作風に幅が出るのだなと感動しました!
リサラーソンの動物園シリーズとかがお好きな方は絶対お好みだと思う。
他には、アラビアの菫の飾皿の、初期作品。
これがまた、菫の深みある青と黒の花弁と、背景の深緑のコントラストがいい味出してたんだよな~
釉薬がぬれたように光ってて、それが立体的な模様に陰影をつけてて。
あれ見ちゃうと、どんなにすてきな市販のお皿も、見劣りするぐらいすばらしかったです!!
(といいつつミュージアムショップで市販品を売っているのを見るとどうしても欲しくなり、粘りに粘って買わなかったのはここだけの秘密)
他にも陶板作品とか壺とか、フィンランドらしい、女性的な色彩の作品がたくさんあって、最後まで見飽きることなく楽しめました!
ただ、写真OKとなると気になるのはやっぱりシャッター音・・・
皆さん、粋な美術ツーリストなら無音カメラは必須です!
あと、今回のような、言葉を選ばす言うなら敷居の低い展示会では私語がわりとストレスです・・・
しーーーーーんとした中で見るのがお好きな方は、そのあたりあまり期待せずに行くのが良いかと思います。
有料音声ガイドもあるようなので、一人の世界で作品を楽しみたい方は、そちらのご利用がおすすめかも。
あと、同時開催していたマリメッコ展ですが、
正直、先週訪れた京都の細見美術館でのシルクスクリーン印刷の一つ一つ手作りだという、とても美しい絵本を見た後なのでそれほどの感動は得られませんでした。
テキスタイルそのものというか、「デザイン」とか「パターン」が価値みたいなところありますからね。
フラッグシップ店でもこれぐらい見られそうってかんじでした。
でも、原案の展示や作家さんのお仕事ノートとかの展示は面白かった!
作り手の声とか作画とか、どうせなら世の中に一つしかないものを見たい。
それから、最後になりましたが、東洋磁器美術館は、常設展示がすばらしいです。
国宝とか重要文化財てんこもりです。
館蔵品は「安宅コレクション」の中国・韓国陶磁を中心に、「李秉昌(イ・ビョンチャン)コレクション」の韓国陶磁、濱田庄司作品などの寄贈や、日本陶磁の収集などにより、東洋陶磁のコレクションとして世界第一級の質と量を誇っています。
このなかには、2点の国宝と13点の重要文化財が含まれています。
また、ペルシア陶器、鼻煙壺など関連分野のコレクションの寄贈によっても館蔵品の充実が進んでいます。
展示では、代表的な作品約300点によって中国、韓国、日本の陶磁などを独自の構成と方法により系統的に紹介しています。
年1~2回の企画展、特別展では専門的なテーマのもとに、学術的水準と芸術性の高さを保ちながら、魅力ある内容の展示をめざしています。
あ~これ家に欲しいな~
とか、身の程知らずにも思ったものがまさかの国宝だったり、身の程知らずのさらに上をゆくという、そうそうできない体験をすることもできました。
河井寛次郎とかバーナードリーチ好きの琴線に触れそうな作品も多々あり、民芸好きさんにもぜひ足を運んでいただきたい、すてきな展示会でした。
公式HPに割引券があるので、行かれる方は事前に要チェック!
ページ一番下にあるよ。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
http://www.moco.or.jp/exhibition/current/?e=529